第4回大学探索レポート
【2015年5月11日】
●参加者:かき、ちくわ、溺死、真由
「1号館は2号館の中から繋がっている」と、先輩・ロクさんからの助言を頼りに、
まず2号館へ向かうため3号館内部を突き進んでいく。
普段私たちがよく利用する9号館や8号館は、他の建物に渡り廊下によって繋げられているとはいえ、
それぞれの建物は独立している。
だが、2・3号館は廊下の途中に「←3号館 2号館→」という紙の案内があるのみで、
建物の構造に明らかな変化があるわけでもなく、中を歩いていても感覚的にしか号館が変わったことがわからない。
そんな些細なことですら、探索中はその場所が異質な空間だと訴えかけているように思える。
2号館1階の扉を抜けて外へ出ると、建物の陰になっているためか午後2時頃でも辺りは薄暗く、
勘に任せ暫く歩き回ってみたが、1号館らしい建物は見当たらなかった。
また、自分たちが具体的に大学のどの辺りにいるのかわからなくなるぐらいに、
そこは入り組んだ通路となっていた。
3号館裏。右の壁の上の道筋にちょうど第3回探索で見つかった地蔵がある。
(詳しくは「第3回大学探索レポート」を参照)
柵の向こう側に「平和寮」らしき屋根を発見する。
ここは第3回探索で、地蔵Aを左に行った先で見た場所である。
「間違いなく1号館に近付いている」
そう確信を得た私たちは、気を取り直し再び迷路のような道を進んでいく。

横の斜面に一本の大きな柱が立つ場所で不気味に錆びた扉を見つけたが、開けることはできなかった。
自分たちの現在位置を知るため、横の斜面を駆け登ってくれた真由にカメラを手渡し撮影を頼む。
暫くして戻ってきた真由が、ここは「ドレミ池裏の林」だと言う。
方角的にちょうど1号館とは正反対にきてしまっていたことが判明する。
●参加者:かき、ちくわ、真由
3号館と2号館がそうであったように、2号館と1号館も
ある特定の階からしか行けないのではないかと考えた私たちは、2号館内を念入りに調べることにした。
1階に怪しいものは何も見当たらず、2階へ向かおうとエレベーターを前にした、そのときだった。
エレベーターの階数表示が、明らかに普通ではない。
1、2、3、4、5と続いて、突然6階の表示だけが「・」になっている。
「2号館にはエレベーターの止まらない階がある」
情報収集の途中、そんな噂を耳にしたことを思い出す。
図らずも、私たちは1号館発見の過程で、2号館に伝わる噂も検証することになったのだった。
エレベーター内のボタンを見てみると、こちらはそもそも6階のボタンのスペースがない。
はなから6階に止まる気などなかったかのようだ。
階段を使って6階に行くため、その一つ下の5階に着くと、
そこには意外にも太陽の光が差し込むのどかな空間が広がっていた。
5階を後にし、本題の6階へと続く階段を昇っていく。
2号館の階段は青色と黄色の2色で綺麗に塗り潰されていた。
似たような階段を前に見たのは、第1回探索で7号館を訪れたときだった。
「何か」があると噂される建物の階段が、極端に塗り潰されているのはただの偶然なのだろうか。
6階に辿り着くと、そこは大きな窓から光が差し込んでいた5階と同じ建物とは思えないほどに
無機質な空間だった。
ここにはそもそも窓がなく、
光といえば人工的な火災報知器の赤いランプが不気味に光っているだけだった。
教室は2-61があるのみで、もし6階にエレベーターがあるとするならこの教室内にあるはずだったが、
当然鍵がかかっていたため、これ以上の探索は不可能となった。
7階はほとんど5階と同じような空間で、
それが逆に5・7階に挟まれた6階の存在の異質さを際立たせていた。
2号館7階の窓から見える風景。一望とまではいかないが、大学構内を見渡すことができる。
これより上の階もなく、2号館探索はこれでおしまいだと半ば諦めかけていたとき、
かき・真由の2人がさっき昇ってきた階段とは正反対の方向に階段を発見する。
やはりこちらの階段も青と黄色で塗り潰されている。
6階。防火扉のようになっていて、やはり中に入ることはできなかった。
肝心の1号館存在を確認できていないどころか、
2号館6階の謎も探索前と全く変わらない状態となってしまった。
2号館をまわったのち、
我々ちくわ、かき、真由はグーグルマップを頼りに1号館らしき建物の方向に向かったところ、
おそらくそれ(一号館)らしい建物に辿り着いた。
辿りついたはいいものの、我々ミイゾン部員の中にここを命綱なしで渡る度胸がある者はいない。
大人しく別の行き方を探ることに。
(ぼかしについてはサークルポリシーをご参照下さい。)
案外すぐ階段が見つかり、我々はここから降りることに。
1号館周辺。
1号館は他の建物に比べてかなり狭く、別の建物にかなり狭い間隔で囲まれていて、
普通に生活していればまず見つけることはできないようになっていた。
ガラスが割れているが放置されていることから、
大学側ももう1号館にはほとんど手を付けていないことがわかる。
残念ながら中に入ることができず、1号館の周辺にあるという地蔵も発見できなかったが、
ロクさんの説明やグーグルマップの位置的におそらくここが1号館で間違いないことがわかった。
噂では自殺多発で廃止になったという1号館。
学内のほとんどの地図では省略されている。
学内の建物の中でも異常に行きづらくされているのは、果たして"意図的"なのだろうか……。
次回へ続く